多治見市無形文化財指定のこと

ごあいさつ

この度は、陶磁器上絵付の技術保持団体として多治見市無形文化財に指定いただき誠にありがとうございます。

指定に際しまして、多治見市教育委員会をはじめ推挙いただいた上絵付組合の皆さま、伝統技術を受け継ぎ指導してくださった先輩方、関係各位に感謝申し上げます。

指定していただいた今は、無形文化財指定という重みを感じるとともに、この技術をどのように後世に継承していくのか考えております。

今回のこの指定は個人に対するものではなく、蔵珍窯という団体に対して指定をいただけたということで、意味が非常に大きく職人スタッフ一同嬉しく思っております。個人作品にスポットがあたることはよくありますが、今回は商品の影に隠れがちな職人の技術に光を当てて頂き、自分たちの持っている技術に誇りを与えていただき、益々に自信を持って仕事ができることと思っております。

蔵珍窯では日常的に手描きで絵付けをしているそんな風景があります。昔はどこでもありましたが、今では少なくなっています。蔵珍窯は、会長である小泉蔵珍が長年の修行の後、絵付け業をはじめたところから始まり今では何人かの職人をかかえる窯元にまで成長しました。その技術を受け継ぐ次世代も育ってきております。個人の作品よりも蔵珍窯というブランドを第一に考え職人技術を大切にしてきたことを認められたようで大変嬉しく思っております。私としましてはこれまで培ってきたこの技術をさらに研鑽し次世代またその次の世代へと繋げていくことができるような仕組みを整えていくのが使命かと思っております。

この指定をいただいたことを励みに職人スタッフ一同、日々精進してまいります。皆さま、どうかご指導ご協力よろしくお願い申し上げます。

令和五年六月吉日

株式会社 藏珍窯  小泉衛右

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